Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第10章 勝負■
それだけ...だと?
どいつもこいつも俺を苛立たせやがって...!!
あまりにも殺気立っているリヴァイにエルヴィンは異変を感じ取ったのか、
「まぁそこに座りたまえ、リヴァイ。」
とソファーを指さした。
足を組み、ドカンとリヴァイは腰を下ろした。
「で?何かあったのか?リヴァイ。」
「・・・」
何も言わずに壁を睨み続けるリヴァイ。
「私も暇じゃないんだ、特になにもないなら、」
「あのオトコオンナはなんだ」
「・・・は?」
「ナナバって奴だ」
突然何を言い出すかと思えば...オトコオンナとは随分と失礼な物言いだな。
エルヴィンは苦笑いを顔に出してしまったが、なんとなくリヴァイの言いたいことに予想がついた。
「ナナバとルーナが仲が良いのが気に食わないと?」
「そうじゃねえ。アイツはルーナのことを恋人かペットか何かと思ってんだろ」
「・・・いやそれはないんじゃないか。ナナバはミケと同期でな、とても優秀な兵士だ。それに姉御肌で誰からも頼りにされている。ルーナも知っての通りそういう存在だ。緊急の医療面でも大いに頼りにされている。そんな2人だからこそお互い気心の知れた仲になったのではないか。」
リヴァイは納得の行かない様子で黙っている。
「それになぁリヴァイ。もし、仮にだ。いいか?仮にだぞ?ナナバがルーナを恋愛対象として見ていたとする。だとしてもだ、今のお前たちとの恋仲については一切口出ししてこないだろ?ということは2人を認めているということなんじゃないのか」
リヴァイの眉がピクリと動いた。
よしもう一押しだとエルヴィンは口を開く。
「そしてもし仮にだ、いいか仮にだぞ?ナナバがルーナに手を出してきたとする。そしたらお前がナナバに勝てば良いだろう。誰にも負けない自信はあるのだろ?想いも力も...。」
リヴァイの表情がようやく少し変わったのが分かった。
「・・・あぁ。そうだな」
そう一言言い残して勝手に去っていってしまった。