Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第10章 勝負■
ドンッ!!ドンッ!!
扉を叩く...というより明らかに蹴っている音がする。
リヴァイはペンを走らせる手を止め、イライラを抑えきれない面持ちで扉に目をやる。
ペンを置き、重い腰を持ち上げ、「なんだこのクソ忙しい時に!」と言いながら扉を勢いよく開けた。
そこにはリヴァイの今最も嫌いな人物が立っていたものだから更に顔を険しくした。
「てんめぇ...なん」
リヴァイが言い終わる前につかつかと部屋に入り込み、リヴァイのベッドに抱いていたルーナを寝かせた。
「なっ?!ルーナ?!てめぇ...何しやがった」
「廊下で倒れたんだ。ここへ来ようとしてたんだろう」
睨みつけるリヴァイには目もくれず、茶葉の入った缶をコツンと机に置いた。
「ーッ!おい!ルーナ大丈夫か?!」
リヴァイはルーナの顔に手を当てながら呼びかけた。
「恐らく貧血だろう。今は寝かせといてやれ」
冷静な声で言うナナバを見上げ、リヴァイは鋭い眼光を向けた。
「...運んできてくれたことには感謝するが…
チッ、またお前か...」
「なんだよそんなに睨むなよいつもいつもさぁ〜」
「お前はルーナに付きまといすぎなんじゃねぇのか?」
「はぁ?ここへ運んできてやってそういう文句が出てくるのはどうなんだ?相変わらず失礼極まりないねリヴァイ兵士長さん」
ナナバは呆れたようにはぁ〜とため息をつきながらリヴァイの椅子に腰掛けた。