Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第10章 勝負■
しかしリヴァイもルーナも肩書きが変わってからというもの、お互い忙しすぎてなかなか2人きりになる機会が無くなっていた。
ロヴォフの不正が明るみになったことで、他の貴族や商人の不正も抑えられ、調査兵団は今までより随分と壁外調査や研究に尽力することができるようになったこともあり、各々の仕事は倍になった。
それぞれ執務室付きの部屋を割り当てられ、リヴァイは慣れない書類作業をやらざるを得なくなったり、ルーナもエルヴィンの執務作業をこなす日々。
兵団の編成が変わってから当然のごとく仕事が増え、あっという間に時間が過ぎていってしまう。
ハンジやミケを始め、ほかの兵士たちとも仕事の話以外できないでいる毎日に、なんとも言えない空虚感を感じるルーナであった。
それに、今までリヴァイと2人でしてきた「掃除」に関しては、ほかの兵士たちに委ねるしかなくなったわけだが、本当に掃除をしたのかと言いたくなるような状態を目にしてばかりで頭を痛くしていた。
「はぁ〜掃除したい...」
書類を片付けながらつい本音が漏れてしまったルーナにエルヴィンは
「それはもう君のやることではない」
とキッパリ言いながらペンを走らせている。
「肩書がついたとはいえ、私は今までとやることそんなに変わってないのに、量が増えるだけでこんなに疲労感が増すとはね...はぁぁーー」
と深いため息をついて「お茶入れてくる」とだけ言いエルヴィンの執務室を後にした。