Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第64章 Moon②【番外編】
「ルーナ…」
ラベンダー畑の真ん中で、
リヴァイは片膝をついてルーナの手を取った。
ルーナの目が見開かれていく。
その大きな瞳には、自分の姿と紫の背景。
ようやくまた、お前に誓える。
リヴァイはルーナの手の甲にそっとキスをした。
そして言った。全てあの頃と同じように。
「ルーナ…俺と、結婚してくれるか?」
その美しい瞳は細まった。
少しずつ潤みだし、やがて零れ落ちたそれは掴んでいる彼女の手に落ちた。
「はい…もちろん…」
リヴァイは柔らかい表情に崩し、
そしてポケットから取り出した指輪を薬指にはめる。
あの頃と違うのは、この婚約指輪を渡したこと。
それはムーンストーンの指輪だった。
ムーンストーン・月の石の意味
それは…
恋人たちの石・愛を伝える石…とも言われる。
持ち主を優しく大らかな愛情で満たしてくれ、
愛する人との出会いと恋愛を成就させ、幸せな結婚そして家庭へと導いてくれると言われている石だ。
「っ…リヴァイ……あり…がとう」
「んなに泣くな」
嗚咽が漏れ、顔がぐちゃぐちゃになっていくルーナを抱き締める。
遠くの方で、イザベルとファーランの拍手が聞こえた。