Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第64章 Moon②【番外編】
「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
結婚式でこの台詞を言った神父はもちろんリンクだ。
彼は相当な美男子の青年で、この世界軸でも目はルーナと全く同じ色をしている。
「「誓います」」
向かい合う2人の隣で片膝をつき、指輪の箱を差し出しているのはルーナの親友のアンナ。
彼女もまたあの頃と同じように、アクセサリー専門店をいくつも持っている。
その指輪を互いの薬指に嵌める。
ムーンストーンの婚約指輪の上に、ゴールドとシルバーの織り交じった結婚指輪が装着された。
「では誓いのキスを…」
2人の唇はすぐに重なった。
今回は、あの頃みたいに戸惑わない。
さっきからパシャパシャとカメラマンをしているのはバリスだ。
わざとバリスの方を向いて微笑むと、彼は目を潤ませながら微笑んだ。
そしてすぐそばで懸命にペンを動かしているのは画家のダリ。
彼の絵は世界的に有名だ。
そんな人がここへ来ているという事実には皆驚愕していたが、もちろんリヴァイとルーナだけは知っている。
"来世でまた、君らの絵を描かせてくれ"
あの時あの海岸で、プロポーズの絵をもらった時。
その約束を交わした。
会場の花々の装飾は全てシンが担当してくれた。
式には、あの頃出会ったメンバーが全員来ている。
レオン、ロジーネ、ブルーノはもちろん、
かつてのリヴァイ班も、部下たちも、エレンたちも…
全員が揃っている。
メディアに関しては、贔屓して一つだけしか立ち入らせていない。
その会社の社長がジャンで、部門担当がコニーだったからだ。