Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第61章 心臓を捧げよ
気絶していたコニーを、リヴァイが庇った。
そのせいで、リヴァイは更に負傷した。
「…っ…ガハッ…!」
「リヴァイ!!!!」
血を吐いているリヴァイに、敵の巨人が襲おうとしていた。
瞬時にルーナがリヴァイを押し飛ばした。
「っっ!!っあ゛ぁ…っ!!」
リヴァイを庇ったルーナの体は巨人に食いつかれた。
すんでのところでミカサが切りつけるが、2人は血だらけだ。
とくに、ルーナが致命傷を負っていることは明らかだった。
気絶していたコニーは目が覚めた途端、顔面蒼白になり、急いで2人を鳥の巨人の上へ乗せる。
その鳥の巨人は、ガリアードを継承したファルコ少年。
「どうしよう……俺を庇って、2人がっ…」
コニーが止血していると、そこへなんとかロジーネが飛び降りた。
「私がやるから!!」
コニーは冷や汗を流しながらも頷き、
また戦闘に加わりに飛んで行った。
「しっかりしてよっ…まだ死なないで…
父さん、母さん……」
ファルコの背の上にはガビもいる。
ガビも焦った表情でロジーネを手伝う。
今までルーナから教わってきた治療を、ロジーネはなんとか施そうと必死になるが、次第にルーナの方は手遅れかもしれないと思えてきた。
「どうしよう…血が止まらないよ?」
ガビのその言葉に、ロジーネは言った。
「…うん。でも…父さんは…リヴァイは…
まだ助かるかもしれない。」
「えっ…それって…
ルーナさんはダメだって意味?!」
ロジーネは何も言わずにひたすら手を動かしている。
「……っう」
「っ!リヴァイ!!」
リヴァイはなんとか意識が戻り、上半身を起こした。
「……リヴァイ…ルーナが……」
ロジーネは今にも涙が零れ落ちそうだ。
リヴァイが視線を落とすと、ルーナの包帯はみるみる赤く滲んでいて、顔色は悪く、息はあるが、苦しそうに悶えている。
もう確実に戦えないと悟った。