Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第61章 心臓を捧げよ
「「ハンジさん!!!!!」」
飛行艇の中から皆が窓の外を見て叫ぶ中、
ルーナとリヴァイだけは沈黙していた。
リヴァイは座ったまま俯いている。
ルーナは心臓に拳を置き、目を瞑って片膝をついていた。
彼女との数多の想い出と、感謝と尊敬の気持ち、
深い愛と、またすぐに会おうと誓って。
"みんな見てるかな?
今の私たちを、死んだ仲間に誇れるかな?"
リヴァイの頭の中で、ハンジの言葉が回想された。
「じゃあな…ハンジ……
見ててくれ。」
「ハンジさんが繋いでくれたこの飛行艇!最後の望み…
俺が必ず基地まで送り届けてみせる!必ずだ!!」
オニャンコポンの力強い声を合図に、そこに着くまでの作戦会議は始まった。
エレンは今、多くの地ならし巨人と共に、
大きな骨の塊のような巨人になって動いている。
「エレンはジークを介して始祖の巨人を支配してんだろ?先にジークを殺しちまえば地ならしは止まるんじゃないのか?」
リヴァイのその言葉に、皆が目を見開く。
「確かに…そうかもしれません…」
「探すしかねぇだろ。あの骨の中から獣のクソ野郎を。
ジークは俺が仕留める。力を貸してくれ。」
「……兵長…もちろんです。
この飛行艇を飛ばすために、仲間を大勢殺しました。
あれを…無意味な殺戮にするわけにはいきません…」
ジャンは成長したな…
そうルーナは思い、目を細めて彼を見る。
「すべては…地ならしを止めるため。
俺はなんだってやります。」
ハンジの死も、無意味にするわけにはいかない。
そして、そろそろ私も、
精一杯役に立たなくては。