Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第61章 心臓を捧げよ
フロックによって飛行艇に開けられた穴が原因で、誰かが地ならしの足止めをしなければという話になった。
それは、己の身を捧げることを意味することは、皆分かっていた。
しかし、
せっかくここまで来たのに、このままでは全滅する。
ルーナが意を決したように言った。
「私が行く」
その言葉に、皆が息を飲んだ。
何人かは、やはりリヴァイの方を見た。
しかし、リヴァイは何も言わずにただ眉を顰めてルーナを見ているだけ。
「ルーナ…今そういう冗談はやめてくれ」
苦笑い気味に言うハンジのあとすぐにレオンたち3人も声を上げた。
「るっ、ルーナが行くなら俺らも行く!」
「私も行くよ?」
「俺もやる!!」
しかしルーナは笑って言った。
「ダメだよ、こんなとこで皆でいなくなっては。
あなたたちは、優秀なんだから。
私1人でやり遂げる。」
「待てルーナ!ダメだ!」
ハンジが真剣な顔で腕を掴んだ。
「どうして?私は、リヴァイと私の大切な息子達に未来さえあれば、それでいいの。」
「ルーナは今、こちらの1番の戦力なんだ。
きっとリヴァイよりも…
それに君の存在は大きい。
だから今ここで君を無くすわけにはいかない!君じゃダメな理由は多すぎる!」
「そんっ」
「私が行く。みんなをここまで導いてきたのは私だ。そのけじめをつける。大勢の仲間を殺してまで進んできたんだ…」
ハンジはそう強く言い放ち、アルミンの前へ行った。
「アルミン・アルレルト、君を15代調査兵団団長に任命する。調査兵団団長に求められる素質は、理解することを諦めない姿勢にある。君は適任だ。みんなを頼んだよ。」
アルミン含め、皆は言葉すら発せず顔を強ばらせているだけ。