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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第60章 大切なもの


「ここに集う皆さんは結局、何億もの命を救うという崇高な胸の高鳴りに身を任せているということに気付いていない。これまでの遺恨など亡きもののように喉へと流し込む。それが今私の目に映るあなた方の姿です。」

世界を救う…
これほどまでに人を惹きつける甘美な言葉があるでしょうか?

そう言う彼女は薄ら笑みを浮かべていて、神々しい何かを見るような遠くを見つめる瞳を光らせていた。



「少し…思い出してみませんか?」

イェレナはそう言って一人一人が今までやってきたことを反芻した。


ライナー・ブラウン
あなたが壁に穴を開けたことでどれだけのエルディア人が無垢の巨人に食い殺されたのでしょうね…
そのまま壁内に侵入し、ここにいる仲間と苦楽を共にし、裏切り、殺し合い、再び仲間を装うというわけですか…

アニ・レオンハート
あなたも随分と調査兵団を殺したそうですね。
ついでにストレス区でも大勢の住人を踏み潰したとか…

あぁ、もちろんパラディ島の皆さんも大国マーレ相手に大変果敢でしたね。
アルミン…普段は良識人のあなたがあそこまで派手に軍港を破壊するとは…
ベルトルト・フーバーから奪った力を存分に奮って見せた…

そして皆さんも、数で勝るマーレ兵を見事に撃滅してレベリオを血の色に染めました。
特にジャン、あなたは車力を撃つためにそこにいるファルコ少年目掛け勇猛果敢に雷槍を打ち込みました。
わずかに逸れたことでファルコ少年はここに健在でありますが…

そしてそこにいる少女ガビによって、サシャが撃ち殺されました。
サシャは本当にいい娘でしたから…私も哀しかった…
しかし訓練兵から家族のように一緒に過ごした皆さんの悲しみと憎しみとは…比べ物にならないでしょうが…
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