Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第60章 大切なもの
「理由は至極単純な話。大切な人たちをずっと昔から殺され続けてきたから。」
ルーナの脳裏には、死んで行った仲間たちのたくさんの顔が浮かんでいた。
リヴァイの大切な親友だった、イザベルやファーランもそうだし、自分を庇って死んだサイラムやシン、もちろんそれだけではない。
リヴァイ班のみんな、部下、
ナナバやミケ、カイル、サラ、メリッサ…
ポーラおばさんや、バリス…
もっともっと昔から何十人、何百人もいる。
「だから、敵に報復してやりたい。殺したい。そう思うのは普通でしょう?あなたたちだって同じなんだから、わかってくれるはず、だよね?」
ルーナの鋭い視線が、マーレ側の人間たちに突き刺さる。
「で、でも、ルーナ…
今エレンが大虐殺しようとしている世界中の人々までもが全員敵なわけじゃない。」
「そんな理屈は通らない」
ハンジの言葉をルーナは一蹴した。
「今までずっと、あなたたちマーレの人は、歴史上の報復を私たちにしてきた。私たちがあなたたちを痛めつけたわけではないのに。…そうでしょう?」
「・・・」
「私たちは今までその事を知らずに何十年もただただ戦ってきた。自分と、大切な人々を守るためだけに…。
で…一体あなたたちは、何も知らない私たちに何の贖罪を求めているの?私たちを悪魔だという根拠は何?私たちは何の罪を感じればいい?どうすればあなたたちは満足なの?」