Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第59章 完全無欠の一族
「お前との夢を叶えるまで、俺もお前も絶対死なない。そう約束しただろ。…大丈夫だ。俺を信じろ。」
ルーナは笑って、包帯越しに触れるだけのキスをした。
「…くそ…もどかしいな…」
お前にもっと触れたいのに。
お前にもっとキスがしたいのに。
俺のこの体はいつ動けるようになるんだ…
ルーナはリヴァイの気持ちを汲むように優しく言った。
「…大丈夫。リヴァイは私が治す。私を…信じて。」
リヴァイは目を見開いた。
"信じて"
それは何度も何度も自分の中で葛藤し続けてきた言葉。
ファーランやイザベル、仲間たちから言われてきた言葉。
そして自分も言ってきた言葉。
"俺を信じろ"
自分で言うのより、相手に言われた方が、なぜだか胸が締め付けられる気がする。
ルーナはそっとリヴァイにジャケットをかけた。
「…今は…寝て」
「そういや…あのガキ共は何をしている?」
リヴァイはずっと思っていたことを口にした。
眠る前にそれだけは聞きたい。
ルーナは真顔で懐中時計を取りだし、呟いた。
「…もうそろそろだと思うけど…」
「…あ?」
その瞬間、馬が駆けてくる音が近付いてくるのが分かった。
ハンジが瞬時に銃を手に取るのが分かり、ルーナは慌てて制止する。
「待って!ハンジ」
「…え?」
徐々に見えてきた3頭の馬。
それに跨る3人の影。
「おーい!無事〜?」
「…じゃないかもね、リヴァイは。」
「ルーナと団長は無事のようだね、よかった」
「お前ら……」
リヴァイとハンジは目を見張った。
駆けつけてきたのは紛れもなく、あの3人。
レオン、ブルーノ、ロジーネだった。
早々に馬を下り、どうだと言わんばかりに荷物を広げ始めた。
「いろいろ持ってきたよ。包帯とか薬とか、治療材料一式…あと、食いもんと…水と…タオルと毛布と…」
「みんな…ありがとう!本当に!さすが私たちの子だよ…!」
その言葉に、心底嬉しそうな顔をする3人。
ルーナは言葉を失っているリヴァイを新しいもので治療し直すために包帯を解いていった。