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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第59章 完全無欠の一族


ハンジが慌てて体を支えると、目を白黒させて気を失ってしまった。

「ルーナ!ルーナ!!」

恐らくここ数日、気を張りつめすぎてほぼ寝ていなかったのだろう。
いや、リヴァイと離れ離れになったここ一月ずっとかもしれない…

「申し訳ない…ルーナ…」

ハンジは涙をこらえた。

ずっと、彼女に無理をさせていた。
1番辛い中で大変だったのはルーナだと思った。
私はこの子のことを多分何も知らなかった。

"俺はあいつのことを知れば知るほど、本当は何も分かっちゃいねぇんだと思うことがある"

昔、リヴァイがしょっちゅう言っていた言葉を思い出し、奥歯を噛み締めた。

「でも…ルーナ…君のことはまだ私たちにとって必要なんだ。」


ハンジはルーナを抱え、リヴァイの隣に寝かせた。
そっとリヴァイの左手を取り、ルーナの手の上に重ねる。


「リヴァイ…くそ!起きてくれよ…頼むから!」

もういっぱいいっぱいなんだよこっちは!
こんな時にモブリットがいたら…?
エルヴィンがいてくれたら…?

私は1人じゃ何も出来ないんだよ!!


「出てきてくれよみんな…本当に私たちを見ていてくれてるならさぁ!」


涙をこらえながら、リヴァイのその手に嵌められている指輪をボーッと見つめた。
するとわずかにピクリとその指が動いたのがわかり、目を見開く。

「りっ…」

「…う……るせぇな…」

「リヴァイっ!?…ごめん、騒々しくて起こしちゃったかな。ははは…」

リヴァイは隣にいるルーナに気が付き、声を震わせた。

「お…い…これは…」

「見ての通り、君の大好きなルーナだよ!」

「んなことは…わかっ、てる…」

リヴァイは自分の体の把握よりもルーナのことを先に確認するように、眉をひそめて頬に手を這わせ顔を覗き込んでいる。
しかし自身の体は当然言うことを聞かないようで、上半身すら全て起こせていない。

きっと凄まじい痛みと息苦しさなはずなのに…
ひたすら彼女を見つめ、包帯だらけの顔は、出ているのがほぼ左目だけなので表情はわからないが、酷く心配そうな目で…

その様子にハンジは顔を歪めたが、瞬時に気を取り直し真剣な色を瞳に宿した。

「ここに来るまでの間の出来事を全て話す。君も、何が起きたのか全て話してくれ。」

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