Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第59章 完全無欠の一族
「やっと分かってくれたでしょ?私がここまで来た理由が。」
「…どういうこと……」
「私はエレンとフロックと同じように、初めからイェレナとジークの安楽死計画に乗っているフリをしていただけなの。…全てはリヴァイと自由を得るため。」
「ちょっと、待ってよ…安楽死計画って…なんなの?」
淡々と説明するその計画を聞き、みるみる唖然の表情を浮かべる。
確かにそれは間違っている…気がする…
我々ユミルの民だけ生殖機能を奪われ、根絶やしにされるなんて…
でも…
「エレンを止めよう。皆殺しは間違ってる。」
その瞬間、ルーナは鋭くハンジを睨み、凄まじい気迫になった。
思わず怯んでしまうほどに。
「間違ってるのはそっちだよ!エレンが始祖の力を維持できたとしても、あと4年の命なら、その後この島はどうなるの?!その後の何十年後の未来もずっと…世界から向けられる憎悪が消えないなら、エレンを止めることはこの島を滅ぼすことになるんだよ!永遠に私たちは危険に晒されたまま!家畜みたいな生活をまた送ることになる!」
「…でも、地ならしは今、発動されたんだ。少なくとも今後しばらくは…この島には手を出せないと思う…」
「完全に島を滅ぼさないと、いつ世界が滅ぼされるかわからないって、ヴィリー・タイバーの演説以上にもうこの島は世界中から狙われているの!もう遅いのなにもかも!だから地ならしをこのまま進行してもらうしか…!」
「それは!…最もかもしれないけど、…島が滅ぶにしても何年間かは猶予ができるはずだ。」
なるべく落ち着いて冷静に言った。
しかし、ルーナは目を見開いて息を荒らげている。
「でも!そうやって可能性を探しているうちに時間が過ぎて何一つ解決できなかった!だからエレンはこうなったんでしょ!世界を滅ぼそうとっ…決断した!」
そう怒鳴ってルーナは涙を流しながらリヴァイにひれ伏した。
「私は!!リヴァイとの約束を…夢を…叶えられればなんだっていいのもう!!他には何もいらない!その未来が奪われるくらいなら世界が滅ぼうと関係ない!!それに…私は…敵なんて全滅してくれていいと思ってる。」
「世界中の全ての人が敵なわけじゃないだろ」
「関係ない!私たちだって大昔の歴史なんて関係ないのに攻撃され続けてきた!」