Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第59章 完全無欠の一族
ルーナは目を見開き驚愕した。
「なん、ですって?!今なんてっ」
「死んでるよ」
ハンジはルーナの言葉を遮るように言い放った。
「俺にも脈くらい測れる。見せてください。」
フロックの言葉にハンジは睨み上げながらも冷静だ。
「至近距離から雷槍の爆発を受けたんだろう。訓練時に同様の事故を見てきたが、外傷以上に内臓がズタズタになって即死だ…そうだよね?ルーナ。」
ルーナはその言葉にハッとする。
そしてメリッサのことを思い出した。
あの時メリッサは雷槍実験で同様の事故を被った。
しかし彼女は数時間は息があり、最期はリヴァイに看取られて死んでしまう形となった。
でも…リヴァイなら…
「一応、頭に一発撃ち込んでおきましょう」
「やめて!!!!!!」
フロックの言葉にルーナがリヴァイに覆い被さる。
これでもかというほど鋭く睨み上げるルーナに、フロックは強く言い放った。
「ルーナさん…俺はこの人にあなたのことを任せられた立場です。もうお分かりだと思いますが、この人はこの作戦には邪魔な存在だ。」
そしてこの人が消えれば、この人に任せられたように、ルーナさんは俺の…
「させないっ!!!」
凄まじい気迫でルーナは剣を引き抜いた。
皆に一気に緊張が走る。
本気で人を殺めようとしている目だ。
ゾッとするほど冷酷な炎を宿しているように見え、見た者は誰もが怯む。
「っ…まさか…あなたはまだ情なんか持ってるんですか?」
フロックは銃を下ろしたまま上目遣いで彼女を睨んだ。
「リヴァイに関しては別。近寄らないで。それに、彼が…し、死んでいるのなら、もういいでしょ。私の好きにさせて。」
近付こうとする兵士たちに剣を突きつけながら震える声を発する。
フロックは意を決したように言った。
「ダメです。あなたは俺と共に作戦を遂行しなくては。リヴァイ兵長にあなたの全てを任されたのはこの俺です。本当に兵長が死んでいるのなら、俺の指示に従ってもらいます。」