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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第58章 赤い鮮血


ピクシスの返答がどうであろうと、こいつを斬る。

完全武装の兵士が30名、この森を上から囲んでいる。
獣の巨人になろうと、奴に逃げる術はない。

やはり髭面野郎は俺たちの敵だった。

それが判明した時点で、人質に手足を付けとく必要はねぇよな…


……長かった…

エルヴィン…

あの日の誓いをようやく果たせそうだ。


お前たちの死には意味があった。

それをようやく証明できる。



とっととこいつを片付けて、
ルーナのところへ行く。



ルーナ…


俺が行くまで無事でいてくれよ。
頼むから。







タッタッタッ


「ん?」


ジークが突然走り出し、木の上の兵士たちが訝しげに目で追っている。



「「うおおおおおおおおお!!!!」」



ジークの叫び声。


リヴァイの全身にゾクゾクっと一気に鳥肌が立つ。

「お、い…」






その瞬間、凄まじい閃光がピカピカと光ったかと思えば、木の上からたくさんの巨人が降ってきた。

「っ!!」

瞬時に避けるが、そこかしこからも巨人が湧いてきている。


「っ!…どういうことだ?…」


何が起きてる?!





「お別れだ兵長。部下思いのあんたのことだ。多少大きくなったくらいで、なんにも悪くない部下を、切り殺したりなんかしないよな?」



襲ってくる巨人たちを避けながらリヴァイは回想した。


"兵長!これは憲兵の連中しか飲めなかったマーレ産の希少なワインなんですよ!ここに置いていくっていうんですか?少しくらい楽しみがないと"

"紅茶があるだろ"

"へいちょおおお!"

"いいじゃん。リヴァイ。ここに置いてかれても困るし。私は飲めないよ"

"はぁ…めんどくせぇな…いいだろう、持っていけ"



「クッ…ソ!!!!」


その瞬間、一気に全身に熱が昇り血流が速くなった。
頭がおかしくなるくらいに鼓動が跳ね上がり、憎悪を滾らせる。
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