Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第58章 赤い鮮血
「ハンジ…リヴァイだけは飲んでないはず。私にはわかる。それに飲んでいたとしても…アッカーマンの血なら…」
「っ!…でも他の兵士は全員っ」
「それはまだわからない!決まったわけじゃないでしょ!だからそうなる前に早くあなたがリヴァイとジークの所へ案内してよ!私はリヴァイだけいればもうあとはなにもいらないの!!」
憲兵や上の人たちがいつまでも時間をかけたり、エレンとジークを裏切ったりしたせいでこうなった。
早くしないとリヴァイの部下たちは全員巨人にされて、リヴァイは襲われてしまうかもしれない。
それでもリヴァイは殺ってくれると信じたい。
でもあの人は…優しすぎるから…
ルーナの目に涙が滲んできていた。
そして、睨むような上目遣いでまっすぐにハンジを見つめる。
「ルーナ…君は…何を考えているんだよ…?」
「私は…覚悟を決めてるだけ。あなたたちより。そして…たった一つの夢を叶えたいだけ…」
あの人と静かに2人だけで生きること。
それだけを望んでここまできた。
そのためだったらもう何を犠牲にしたっていい。
私の選択は間違えてない…
よく見ると、ルーナの後ろにはレオンたち3人も冷徹な目をして立っていた。
フロックは不気味な笑みを浮かべながらルーナの背中を優しくさすった。
「大丈夫ですよ、ルーナさん。リヴァイ兵長がいない間、俺があなたに付いていますから。」
兵長にあのとき、託されたように…
"俺がいない間、こいつのことを頼む"
ルーナの涙は跡形もなく消え、冷徹な炎を宿していた。