Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第9章 シガンシナ区墜落■
リヴァイ
そう口に出そうとした時だった。
声が出ない。
もう一度声を出そうとしたが、掠ったような息遣いしか自分から聞こえない。
「大丈夫か?水飲むか?」
リヴァイの言葉にコクリと頷き渡された水をごくごくと飲み干した。
喉が潤っても声が出ない。
喉に手をやり苦しそうにパクパクしているルーナにリヴァイは異変を感じ取った。
「おい!ルーナ?どうした」
心配そうな顔で顔を覗き込んだリヴァイはまさかと思った。
「声が...出ないのか?」
苦しそうに一生懸命こくこくと頷くルーナをリヴァイは強く抱き締めて背中をさすった。
くっそ…あの時俺がもっと早くに駆けつけていたら…ルーナの大切な人間を助けられたかもしれない。
声が出なくなるなんてどれだけ辛く苦しい重圧を背負ったことだろう…
俺はこいつのために何もできなかった。