Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第57章 カード
「イェーガー派の目的は…分かるか?ハンジ。」
「ジークとエレンの接触を果たすことが全てだろう。そしてエレンを中心とした兵団組織の変革…総統の殺害は彼らの強い意志を示している。…今回直接の引き金となったのは、兵団がエレンから始祖を移そうと画策していたからだろう。我々になんの知らせもなく…」
「知らせていたらどうなるかくらい見当がついていたさ。」
ナイルは神妙な面持ちで思考を巡らせた。
信用おけるルーナにだけこのことを相談していたことがそもそもの間違いだったのかもしれない。
俺はエルヴィンの影をあの子に重ねて、信じきってしまっていた…
一体何を考えている?
君はあの時、ハッキリとは答えをくれなかったじゃないか。
間違っているのはやはり我々のこの策だったのか?
「イェーガー派はどの兵団にどれだけ潜んでいるかわからない…」
「そうだ。今目の前にいるかもしれないしな」
「馬鹿なことを言うなローグ。」
「どうやって証明する?それが証明できないならお前ら調査兵団を野放しにしておくわけにはいかない!」
ハンジは奥歯を噛み締めながら思考を巡らせていた。
やはり私の責任だ。全て。
ルーナがこんなことを考えていたなんて…
どうして相談してくれなかったんだ?
いや、私がバタバタしていて何も話せる余裕がなかったから?
兵士たちを全てルーナに押し付ける状態にしてしまっていたから?
でも…きっと彼女はなにか他に考えていることがあるはず…
リヴァイの存在だってある。
彼女にはリヴァイとジークの居場所を知らせていないが、もしかしたらリヴァイは教えてしまったかもしれない…
「仲間同士でいがみ合う前にやることがあるだろう!ハンジ、ジークの交流場所を知る者は?」
ピクシスの言葉にハンジは一旦思考を止めて答えた。
「現地で監視にあたるリヴァイと、30名の兵士、そして補給と連絡を受け持つ3名。あとは…私だけです…」
「エレンがまず狙うは、ジークとの接触。そしてヒストリア女王。まずはこの2つの守りを万全のものとせよ!」