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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第57章 カード


「その地ならしが期待通りに機能して我々を救う保証はどこにも無いんだよ!言ってしまえば、人から聞いた話に過ぎない!」

ハンジはついに声を大きくした。
しかしフロックは冷静沈着な態度のまま即答する。

「エレンを牢に閉じ込めたままだからでしょう?このまま無為に時間を消費する余裕が我々にあるのでしょうか?このままでは先の大勝利が無駄に終わります。この国を導くのはエレン・イェーガーです。今すぐ彼を解放してください」


…わかってる。
いつまで経っても決断しない兵政権。
そのせいでこんな事態になっていることくらい。


「…うん、君が正しいのかもしれないね…形はどうあれ…私はジークの作戦を完遂するとの決断を下した。全ては私の責任だ。だからこれ以上勝手な真似は許されない。」


私はエルヴィンの後任。
第14代調査兵団団長だ。
仲間内のことも外部のことも、解決しなくてはならない責任がある。
そして…国民全員を守る責任が。


「君たちは情報を外に漏らした罪で裁かれる。この4人を懲罰房へ。」



「壁中人類のためなら本望です」

連れて行かれるさなか、フロックは振り返らずに言い放った。
ルーナと目が合う。




こういう役には多分順番がある…
役をおりても誰かがすぐに代わりを演じ始める…
頑張れよ…ハンジ…

昔、拷問した憲兵に言われた言葉を思い出し、ハンジは身を震わせながら頭を垂れた。

「…疲れた……」

「ハンジ?大丈夫?」

顔を上げるとルーナが心配そうに見つめている。

「あぁ…うん、ごめん…」

「無理しないで。あの子たちは私の直属の部下だから、あの子たちのことやほかの部下たちのことも全て任せて。」

ハンジは瞳を潤ませた。
君がいてくれて本当によかった。
口には出さないけど…実はもういっぱいいっぱいなんだ…
エルヴィンが私を選んだことは、彼の唯一の失態だったかもしれない。

「ルーナ…ありがとう。私はまだやるべきことがある。イェレナについて調べなくてはならない」

ルーナは力強く頷いてその場を離れた。
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