Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第56章 炎の中■
一緒にお風呂に入って、愛し合って、抱き合って眠る。
今まで数え切れないくらい何度も繰り返してきたそれが、こんなに切なく胸が締め付けられる感覚になるのはなぜだろう?
「リヴァイ…っん…ぁぁ…」
今までにないくらいの優しいキスに優しい抱き方。
だからだろうか?
「ルーナ…好きだ…」
「はぁ、ん…私っも…っん…」
グッと抱きしめられ、再奥まで何度も突き刺さる。
その間に、幾度となく深いキスを交わす。
片時も離れていたくないとばかりに…
「んぁあっ!…んんっ…は…ぁあん…っ」
「んな…っ可愛い声で鳴くな…耐えきれなくなる…」
火照った顔で泣きそうになりながら自分の動きに合わせて揺れている愛しい女。
眉をひそめて狂おしいほど求め、溢れる愛を注ぎ込もうとする愛しい男。
愛する人とこうして肌を重ねることができるのは当たり前じゃない。
日々寄り添って共に生きていること自体が奇跡であり、いつなにが起こり、こうして心臓を1つにしていられなくなる日が来てもなんら不思議ではない。
そもそもこうして何年も2人で生きてこられたこと自体が不思議なくらいに凄い奇跡だ。
「っは…ルーナ…名前をっ…呼んでくれ」
「あぁ…っリヴァイ…リヴァイ!…愛してる」
「ルーナ……っく…愛してる、ルーナ…」
足りない…
もっと…もっとだ。
もっと深く繋がりたい。
ずっと1つになっていたい。
何度も名前を呼び合い、
何度も愛を囁き合い、
心からも体からも今伝えられる精一杯のことをする。
悔いが、残らないように…
突然、激しい律動が止む。
「リヴァイ…?」
リヴァイが眉をひそめてルーナの頭を撫でる。
「お前…なぜ…泣いてる?」
言われて初めて気がついた。
自分が泣いていることに。
「あ……んん…」
涙を拭こうとすると、唇を寄せられ吸い取るようにして舐められる。
そしてまた優しく唇を塞がれた。
ゆっくりと舌を絡め取られ、そして安心させるように髪を撫でられる。
自分でもなぜ涙が出ているのか分からない。
ただ不安なだけかもしれないし、寂しいだけかもしれない。
甘えたいだけなのかもしれないし、弱音を吐きたいだけなのかもしれない。
それとも、溢れすぎて伝えきれない愛が、零れ落ちたのかもしれない。