Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第9章 シガンシナ区墜落■
ルーナは目の前の光景に唖然としてしまった。
飛んできた壁の破片によって家は無惨な姿に崩壊していたのだ。
嫌な汗が背中を伝った。
「おばさん!!!ポーラおばさん!!!いたら返事して!!!」
必死に呼びかけながら力いっぱい柱をどかして進んで行った。
すると、目の端にちらりと顔が見えたような気がして急いで駆け寄ると、そこには上半身を押し潰されぐったりしているポーラの顔があった。
ルーナは血の気が引き、体が震え出した。
「おばさん!!しっかりして!!!私だよ!!」
ポーラはピクリともしない。
「うそ...でしょ...返事してよ...」
ルーナはポーラに乗っている瓦礫をどかそうと力を入れたがビクともしない。
誰がどう見ても大人何人分の力を持ってしても動かなそうなことは明らかだったが、ルーナは冷静さを失っていた。
「おばさん嫌だ!お願い返事して!!!嫌!!ポーラおばさん!!!」
ルーナは必死に叫びすぎてほとんど悲鳴にも近い声は言葉になっていなかった。
そのとき
「ルーナ!!!!」
大きな声で呼ぶ方を振り返るとリヴァイの姿があった。
「お前がこっちに行ったって聞いて来たんだ。無事でよかった」
ルーナはリヴァイを見ても何も言わずにただ必死な顔で瓦礫を押していた。
「おい!それはお前じゃ無理だ!...ハッ?!」
よく見ると、そこには人間の顔が飛び出ていた。
状況を把握したリヴァイは「そこをどけ!」と言って、何人もの大人で押してもどかせないほどの大きさの瓦礫を一気に吹っ飛ばした。