Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第9章 シガンシナ区墜落■
ルーナは残っている兵士を集めた。
「住民の命を助けることももちろんですが私たちの仕事は巨人討伐です!主にそちらを重視して行動して!!これはほかの兵団には任せられない!団長たちが帰ってくるまで私たちで少しでも多くの巨人を倒す!!」
「ハッ!!!」
ルーナの言葉にほかの兵士は強ばらせていた顔を覚悟を決めた目に変え、ルーナの後を追うようにして馬で掛けていった。
その光景はもうすでに悲惨極まりなかった。
あちこちに死体が転ばっており、血の跡がこびり付いている。
家々は崩壊し、飛んできた瓦礫の下に腕や足が飛び出ている。
泣きわめく子供の声と、そこら中で人間を襲っている巨人の姿。
混乱状態に陥っている住民たちをなんとか避難させようとしている駐屯兵団の姿が目に入った。
ルーナは立体機動で駆け巡り、まだ息のありそうな負傷者を見つけては近くにいる駐屯兵団に指示を出しながら、巨人の動きを止めに走る。
ルーナは既に数少ない調査兵を3人ずつに割り振って持ち場を指示しておいてあった。
そのため今は3人で行動している。
なんとか2体の巨人を倒したあと、ルーナはどうしても行かなくてはならないところがあったため、2人に指示を出しその場を託した。
「急げ!急げ!お願い無事でいて!」
ルーナはガスを目いっぱい噴射し、自分が育った家の方向を目指した。
そこにはルーナが両親を亡くしてからずっと育ててくれていたたった1人のおばさんがいるはずだったからだ。
もう逃げていてくれてればいいけど...
不安で心臓が爆発しそうなほど波打っているのがわかった。