Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第56章 炎の中■
「チッ、ようやくかよ」
2人きりになった途端に唇を塞がれる。
上唇と下唇を何度も優しく啄むようにキスを落とされる。
愛してる…と何度も囁かれているように。
顔を離してお互いに見つめう。
鋭く切れ長の美しい眼光が全てを見透かすように刺さり、ドクンと鼓動が波打つ。
「リヴァイ…なんか…久しぶり…にっ」
グッと頭を引き寄せられて今度は乱暴に唇を塞がれた。
荒々しく舌が割り込んできて角度を変えて口内を蹂躙される。
しばらくしてようやく解放され、そして抱きすくめられた。
「リヴァイ…お疲れ様。髭面さんは元気?」
リヴァイが耳に口付けながら静かに言った。
「奴が元気だろうとなんだろうとどうでもいい」
「ふ…私もあの人と話してみたいんだけど」
「あぁ??」
不機嫌な低い声を発しながらガバッと離され肩を掴まれる。
「冗談はよせ」
「どうして?私だってあの人のこと知る権利くらいあるでしょ?エルヴィンと部下たちの仇なんだよ?文句の一つくらい言ってやりたい」
リヴァイに負けないくらい顰めっ面のルーナにリヴァイはため息ひとつつくと諦めたように服を脱ぎながら言った。
「なら俺が風呂から出る前に戻ってこい。今はバリスがいる」
さすがに今はあの髭面野郎も大人しくしてるだろ。
それにバリスがいればルーナを少しくらい行かせてもいいか。
それ以前に、まぁルーナなら…
「ありがとう。じゃあ行ってくるね!ゆっくりしてて!」
「お前はゆっくりするんじゃねぇぞ」
はいはいと言いながらルーナはにこやかに部屋を出ていった。
「るるルーナさん?!なぜここへ?!」
突然現れたルーナにやはりバリスは驚いた顔をする。
「はは、ちょっと髭面さんと話に…」
「はいぃっ?!」
リヴァイにちゃんと許可を取っているからと言うと、バリスは苦い顔をしながら部屋へ案内した。
「バリスは別の部屋で寛いでいていいよ?」
「えっ…わかりました…何かあればすぐに呼んでくださいね?」
「何もないよ。」
ルーナは笑いながらバリスの肩を叩き、ノックをしてから部屋へ入った。
牢ではないのでわりかし普通の綺麗な地下室の部屋だ。
椅子に座ってジークは本を読んでいた。