Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第55章 マーレ-レベリオ強襲撃
「ロヴォフさん!早く乗って!後は私が!」
「いいやルーナさんは先に!殿は俺が務めますから!」
「そう、分かった!」
全員乗り込んだことを確認すると、ルーナは1番最後の殿を勤めようと思ったのだが、にこやかに制されてしまった。
「ロヴォフさん!ルーナさん!俺がやりますよ?!俺がさっきの穴埋めを!」
ジャンは車力にトドメをさせなかったことを引きずっているように苦い顔をして声を上げた。
「あなたはそっちのドアから入って!殿はロヴォフさんに任せよう」
「ジャン!俺に任せて早く行くんだ!」
「まっ任せましたよ!ロヴォフ師団長!」
「俺は新兵だと言っただろ?!もう駐屯兵は必要ねぇ!高給取りの老いぼれもなぁ!」
ルーナは無事飛行船に乗り込み、ロヴォフ以外の全員がいるかを確認しながら各部屋を回った。
「あ、エレン!」
ちょうどミカサに連れられたエレンが、アルミンの手を借りて乗り込んできた所だった。
髪や髭が伸び、随分と汚れている。
顔つきは最後に会った時とは随分と変わっているように見える。
「ルーナさん…」
「久しぶりだね、エレン。無事でよかったよ…」
そう言って立ち上がらせようと手を伸ばした時、後ろから肩を引かれた。
振り向くと険しい顔をしたリヴァイと、その後方にバリスの顔が見える。
「そこを退け、ルーナ。」
「リヴァイ。びっくりした」
「早く退け」
鋭くリヴァイに睨まれたルーナはおずおずと立ち上がる。
エレンの単独行動について相当いきり立っているのは分かっていた。
眉をひそめてその様子を見ていただけのアルミンとミカサを庇うようにルーナは2人の前に立った。