• テキストサイズ

Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第55章 マーレ-レベリオ強襲撃


「エレン・イェーガーは俺の敵じゃない。まずはお前からだ。リヴァイ。時間が無いんだろ?」

獣が投石を投げながらリヴァイにわざと挑発的な言葉を発している。

リヴァイと同時に同じ懐中時計を取り出す。

…早くしないとハンジたちの迎えが来ちゃう。
リヴァイに何か口を開きかけた時、まだ動いていて息のある仲間を見つけた。

「あっ…」

急いで駆けつけると、全身から血を流していてかなりの重症だ。
ルーナが急いで止血しようとすると、その兵士は呻き声を上げて言った。

「俺のこと…は、もう…いいので…
は…早く行ってくださ…」

「何を言ってるの!あなたを助ける!」

「ダメです…俺一人のためだけに…時間を割いては…」

するとリヴァイが近付いてきて鋭く見下ろしながら怒鳴った。

「馬鹿なことを言うな!お前の命は1つしかない!てめぇの命はそんなに安いのか?!」

「へいちょ…でも俺はもう…無理です…」

リヴァイは兵士の前にしゃがみ込んだ。
ルーナは汗をかきながら止血をしている。

「なら何人の敵の命と交換したらいい?マーレ人1人の命とてめぇの命を交換するか?」

「うっ…お2人が早く…行かなくては…」

それでも自分のことはいいからと言葉で抵抗を見せる兵士をリヴァイは凄い気迫で睨む。

「お前に家族はいねぇのか?お前が死んで悲しむ人間は1人もいねぇのか?」

「それっ…は…います…けど…」

「それなら死ぬな!どんなに苦しくても生き延びる努力をしろ!」

そう言い捨てて立ち上がった。
ルーナはその背の翼を見て思い出す。

"俺が今まで戦ってきたのは死ぬためじゃない。
お前に生きて帰ると約束しているからだ"

リヴァイは自分の死と仲間の死を恐れているんじゃない。
死ぬことによって、残された者の人生が変わってしまうことを恐れている。


「リヴァイ…」

小さく呼びかけると、リヴァイは冷たい視線で振り返る。
/ 1213ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp