Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第55章 マーレ-レベリオ強襲撃
ルーナが数秒でその屋根にいる兵たちを何人も撃ち殺したところで援護していたコニーに声をかける。
「大丈夫?」
「すみません!さっきはありが…」
「気を抜かないで!話してる時も視線は常に周り!」
「はっはいっ!」
コニーは急いでキョロキョロと周りを伺い出す。
「あっ!あれはっ…」
そこにはフロックとジャンが何やら言い合いをしているのが目に入る。
「コニーはあそこへ合流して」
「え、ルーナさんは?」
「私はリヴァイの向かい側へ行く」
そう言って目にも止まらぬ速さで飛んでいってしまった。
コニーはその自由の翼の懐かしいマントを見送ってから屋根に降り立つ。
「フロック!民間人への被害は最小限に抑えろ!」
「ここに居るのは敵と、敵の住む建物だけだ!俺たち壁内人類がどれだけ壁の外の奴らに殺されてきたか忘れたか?!食い殺されたんだぞ?!まだまだこんなもんじゃ済まされねぇよ!!」
ジャンとフロックが言い合いをしている。
よく見ると、民間住宅がかなり破壊されていた。
「お前まだそんなこと言ってんのか?!?!」
フロックは武器を整備しながらジャンを睨む。
お前こそ何を言ってる?
それはまさか、情、ってやつか?
だとしたら、笑わせてくれる…
「見ろ!エレンは示した。戦えってな。俺たちはただ壁の中で死を待つだけじゃない!」
そうだ。
見ろよ、この美しい光景を。
潰され散らばる死体の山、破壊された血塗れの建物
蹂躙し鳴り響く、進撃の…始祖の…エレンの…甘美な雄叫び
まさにこれこそが復讐の地獄絵図だろ!
最高だ!
だがまだまだだろ。
俺はあの日、本物の地獄絵図を見た。
獣の飛ばす投石で全員跡形もなく砕け散り
バラバラな肉片と化した
あの光景は一生忘れない。
常に頭の中にこびり付いて離れないんだ。
あの時俺だけが生き残った意味はなんだと考えたよ。
それはな、それは…
悪魔を蘇らせ、復讐に生きることだ!
世界を変えることができるのは
我々エルディア帝国を救えるのは
悪魔だ!!!
そして見つけた。唯一のその術を。