Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第55章 マーレ-レベリオ強襲撃
「ルーナさんにだって許可はとってある!ジャン、お前らこそいい加減目を覚ませよな!」
「なにっ?ルーナさんだって?!」
それを言われてしまっては文句が言えず、飛んでいってしまったフロックとルーナの班員たちを止められず押し黙ってしまった。
「ルーナさんはどこだ?」
「さっきまで俺といたけど…兵長の向かい側の位置を目指して行っちまった。」
「1人でか?」
「ああ。つってもあの人は、1人で何百人分も戦闘力があるはずだけど…さっきも何度も俺、助けられたし…やっぱすげえよあの人は。」
「だがあまりにも鬼畜すぎんだろ…」
奥歯をかみ締めて冷や汗を流すジャンの肩にコニーが手を置く。
「ジャン、俺達ももう立派な人殺しなんだ。あの日の俺たちとは違うだろもう…」
ジャンは短いため息を吐いて周りの無惨な光景を見渡した。
あの日…エレンとヒストリアを追うために人を殺しまくってた兵長。
それでも自分は人を殺めるなんてできなくて…
アルミンに代わりに手を汚させてしまった。
俺が間違っていた、次こそは必ず!と言った時のリヴァイの返答が蘇る。
"何が本当に正しいかなんて俺は言ってない。
そんなことは分からないからな。
お前は本当に間違っていたのか?"
でも俺はもう…
もう今日数え切れないくらい何人もの人間を…
この手で…
これは正しいのか、間違っているのか…
皆もう覚悟を決めているのに…
アルミンだって今頃巨人になって、戦艦をいくつも沈めているはずなのに…
俺はこの期に及んでまだ…
俺だけ…なのか…?