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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第54章 幸福の香水


「くそ…また喋りすぎた。正直言って、お前のことなんざどうでもいいと思ってたんだが…」

なぜ俺はこんなに喋っているのだろう?
早く帰ってあいつを抱きてぇ…
会わずに出てきてしまったが、あいつは今何をしているだろう?


「どうでもいい人への態度こそが、まさにその人の性格なのだとピアノの先生が仰ってましたわ。
リヴァイ様…わたくしは…こんなあなたに…愛されたかった…」

「はっ、やめた方がいい。俺に愛されると苦労する。1歩間違えると殺されるぞ」

「愛している人に殺されるのなら本望なのでは?奥様も…」

カサンドラはリヴァイの手を取り、ゆっくりと自分の胸へと持っていった。
彼女のか弱く打っている鼓動が一定のリズムで聞こえる。

「今夜だけ…わたくしの孤独を…このまま埋めてくださいませんか?」

リヴァイは眉間に深く皺を刻んだままため息を吐いた。

「はぁ…こんだけお喋りしただけじゃ足りなかったか?」

「わたくしの心の隙間は少しだけ埋まりました。でも…」

カサンドラは艶めかしく微笑み、リヴァイの腕を引いて立ち上がらせた。

「わたくしの体は、少しも埋まっていない…」

そう言って大きな天蓋付きのベッドまでリヴァイを引き連れ、ふかふかの布団の上に腰掛ける。

リヴァイは手を握られて立ったまま冷徹な視線でカサンドラを見下ろしているだけだ。

「悪ぃが、俺はお前を抱けねぇ。エルヴィンと同じことはしねぇと最初に言ったはずだが?」

「あら…わたくし、スミス様には抱かれておりませんよ?キスもされていませんし…」

リヴァイの目が見開かれる。

「だからよいではありませんか。男性は本能には抗えないでしょう?わたくしを好きに抱くだけで良いのですよ?」

眉をひそめて、潤んだ美しい瞳が懇願するように見上げてくる。
普通の男ならば一瞬でその小さな薔薇色の唇に噛み付いていただろう。
そして激しく押し倒し、即座にそのビスクドールのようなドレスを脱がしていただろう。
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