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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第53章 板挟み


「こうしてリヴァイ兵長とお話できる機会は…あとどのくらいあるんでしょうね…」

バリスが虚ろな目でポツリと呟いた。
やはり少し酔いが回ってきているのだろうか?

「僕は最期の瞬間まであなたに着いていきますけど、時間は平等なだけで、有限ではないですからね…きっと僕にとって幸せなこの時間も…いつか二度と訪れなくなる…」

「何を言ってんだ?お前は…」

「時間は全ての人に与えられている平等な資源なんですよ。どんなに腹が立っていても、時間が経てば、感情が収まっていきます。
どんなに落ち込んでいても、時間が経てば、気持ちが落ち着いてきます。
どんなに心が傷ついていても、時間が経てば、傷が癒えてきます。
そして、どんな激しい喧嘩も、時間が経てば、記憶が曖昧になります。」


時間とは不思議でそして残酷なものだと思った。
いいものでも悪いものでもあるような気がする。
ルーナとは本当にいろいろなことがあったが、それはもう次々に過去になっていき、なんなら全てを覚えてすらいないしそれは不可能だろう。


「でもリヴァイ兵長。時間の効力が及ぶのは、気持ちを落ち着かせたり傷を癒したりするまでです。時間は、あくまで仲直りを助けるものであり、時間だけでは仲直りを成し遂げるのは不可能です。
あまり時間に頼りすぎると、失敗しますよ。だから早くしてくださいね。」


「ふ…そうだな。やはりお前はいつも正しい。」

あまりにもいきり立っていて苛立ちを感情のままぶつけていただけのような気がする。
というか、これまでにないくらいに暴言を吐き散らした。

冷静に考えてみれば、ルーナやバリスの言っていたように、俺がうまく話だけで丸め込めればいいだけだ。
エルヴィンじゃねぇとか言って最初から考えようともせずに俺は甘えてただけだな…

いつものくだらねぇ自分のプライドだけで。

ルーナの言うように俺はただのわからず屋だな…

リヴァイは一気に酒を飲み干した。
血流が早くなるのがわかる。
素直になれたことの開放感か?
気を許せる奴と飲んでいるからか?

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