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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第53章 板挟み


次の日、カサンドラから一通の手紙が届いた。

かわいらしい文字が長ったらしく綴ってあるその内容は、簡単に言えば
明日の夜、馬車をお迎えに向かわせます。といった話。

リヴァイは険しい顔でその手紙を睨みつけながら、ルーナに渡す。
ルーナは文字を目で追いながらため息を吐く。

結局2人はまだ喧嘩の延長線上といったようにかなり複雑な空気を纏っていて、触れ合ったりなども一切していない。


「行くの?」

「あぁ。」

仏頂面でそれだけ答えると、また訓練に戻って行った。



ルーナはその夜、いつもの噴水の場所に腰を下ろしていた。

目の前に現れたのは、今度はディーターだけではなくアリーも一緒だったため、ルーナの表情が驚きに変わる。

「アリーさん!お久しぶりです!」

「ルーナさん、元気だったかしら?ディーターに連れてこられたわ」

「おいおい何言ってる。お前がルーナちゃんに会いたいと煩かったから連れてきてやったんだろうが」

情報屋の2人は今では随分と仲良さげだ。
そんな姿を微笑ましく思いながら、ルーナは2人を酒場に連れ込んだ。


「あのカサンドラ嬢のことなんだけれど、私の情報だと、どうもいろいろと複雑な家庭事情みたいでね…」

「え、どんなですか?」

アリーは神妙な面持ちでウイスキーを1口飲んだ。
それにつられてルーナは目の前のジュースに口をつける。
正直今の状況では味などはわからない。


「幼い頃にお母様を亡くしてて、それ以来お父様が取っかえ引っ変え女を連れ込んでいたりするらしいわよ」

「そう、そんでその親父は金だけ渡してりゃ文句は言わせねぇといった具合にカサンドラには膨大な小遣いだけ与えて知らんぷりってわけよ。」

ディーターはそう続けながらすでにビールを飲み干していた。
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