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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第53章 板挟み


「辛くはねぇか?いろんなものを抱えちまってて爆発する前に、俺にぶつけろよ、いいな?」

ルーナは驚いたような顔をしたあと、小さく笑った。

「ふ、ありがとう。でも大丈夫。別に私は辛くはないから。それに…私はもう、あの頃の私じゃない…」

その言葉にリヴァイは複雑な顔をする。

あの頃から彼女はみるみる変わっていった。
そうさせたのはほとんど自分だと言ってもいいだろう。

その結果は、幸か不幸か。
正しいのか正しくないのか。

それを知りたいから彼女を守りたいし戦いたい。


ギュッと抱き合えば、互いの鼓動がよく聞こえる。

人類のために捧げると誓った心臓は、今だけは2人だけのためにあると言っていい。



「ねぇリヴァイ。もしも全てが終わったら…どこか遠くで、2人だけで静かに暮らさない?子供はいなくてもいい。ただ2人だけで、こうして、抱き合って…それで、眠るの…」

「…あぁ。…悪くない。」

それで、朝起きればこうしてお前が隣にいて、おはようと笑顔を向けてくれさえすれば…
それだけで俺はもう、死んじまってもいいくらいに幸せだ。
お前だけいれば、俺はもう…


「それでね……ー」

楽しそうに未来を語り続けるルーナの声はだんだんと遠くなっていった。
柔らかい肌の温もりと心地よい心音と熱い鼓動。
なにより安心できる、たった一人の存在を感じながら、重い瞼を閉じた。
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