Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第52章 新月■
リヴァイの手がルーナの頬を優しく滑り、濡れた唇を親指で拭った。
漆黒の黒目の奥に藍色とグレーの混じった美しい瞳が目と鼻の先で真っ直ぐとこちらを見ている。
それだけでもうルーナは力が抜けてヘナヘナと床に座り込んだ。
「おいおい、大丈夫か」
呆れた声を出しながらリヴァイもしゃがみこみ、ルーナを抱き寄せる。
「はは…ごめ…なんか…
突然のことすぎてびっくりしちゃって…」
キスの余韻もあって、荒い息を吐きながら自嘲気味に笑う。
「ていうか…本当に…リヴァイだよね?」
「馬鹿野郎…どっからどう見ても俺だろうが。」
やっぱりこうして必ず帰ってきてくれる。
私の元へ戻ってきてくれる。
そしてこうして抱きしめてキスをしてくれる。
ルーナはなんともいえない感動と嬉しさを噛み締め、また強くその逞しい身体を抱きしめた。
リヴァイの心臓の鼓動がしっかりと聞こえる。
よかった…本当に、ちゃんと生きてるリヴァイだ。
「リヴァイ…いつ帰ってきたの?」
「3時間前だ。お前がまだ訓練場だろうと思ったから邪魔しちゃ悪ぃしここで待ってた。」
「そうだったんだ……ふー…」
とにかく無傷で無事に帰ってきてくれたことに安堵のため息を吐いた。
「それよりこんな所でへばってねぇで早く立て」
リヴァイに腕を引っ張られ、なんとか立ち上がる。
そして目の前の愛してやまない男の姿に覆い被さるようにまた縋りついた。
「どうしよう…いつまでもこうしてくっついてたい…」
「馬鹿言え。このままじゃお前を抱き潰せねぇだろ」
そう言ってリヴァイが引き剥がそうとするその体はなかなか剥がれない。
「おい…」
「んー」
「おい、こら」
「んんー…」
「ったく…」
ルーナの力が強すぎて剥がすことができず、リヴァイは自分の首に絡んでいる腕をそのままに、その体を持ち上げる。
浮いたルーナの脚が、リヴァイの腰に絡んだ。
木に縋り付くコアラ状態になっているルーナをそのままベッドへ押し倒す。
体重はベッドに移ったが、それでも自分にまとわりついていて離れないルーナに濃厚なキスを落とす。
「んんっ…ふ…んっ…」
卑猥な音を鳴らしながら何度も角度を変えて貪れば、徐々にルーナの力が抜けていき、ようやく絡んでいた腕と脚が剥がれた。