第3章 アレイト恋騒動。
私にかまわなかったらアレイトは10番以内だったのかもしれない。
私がきちんと教官の話を聞いてればアレイトが怒られる事はなかったのかもしれない。
全部、私が悪いんだ………
リーナは教官室へ全力疾走で走った。
すると、丁度アレイトが室内から出てきたところだった。
「アレイト!」
数メートル先の長身に叫ぶ。
石造りの建物は思った程響かなかった。
「……り、リーナ…どうしたんだ…?」
アレイトは自分の元で立ち止まり荒々しく呼吸をしているリーナを驚いて見つめた。
リーナはアレイトに向き直ると、頭をおもいっきり下げる。
「ごめんなさい!!!!」
「……は?」
頭を下げ続けるリーナにアレイトは困惑していたがリーナは辺りに響きわたる声で謝罪し始めた。
「…私のせいで…!!!私なんかに餌くれるから!!!そのせいでアレイトが…!!!」
「…ち、ちょっとまて顔あげろ、リーナ」
そういってアレイトはリーナの肩をつかみ無理矢理頭をあげさせる。
濃いブラウンの瞳がリーナを至近距離で見つめた。
その真剣な表情にリーナの心臓は跳び跳ねた。