第2章 初めて
なんだと目を丸くしていると頬にぴりりと痛みが走る。
「いっ!?え、えれぅ?なぃすんのひゃっ!いひゃい、いひゃいっ」
「……………」
ケイトは必死に自分の頬を掴んでいるエレンの両腕を取り、抵抗してみるもエレンは一行にはなしてくれない。
痛みに耐えられずじわりと涙が目元に浮かぶ。
助けを求めて横目でアルミンを見るがまたいつものようにじゃれてるだけだと思って見てみぬ振りをしていた。
あ、アルミンひどくない?と心の中で叫ぶがそれは届かず、向かいのミカサを見れば少しは助けようとしてくれていたが、やはりどこか真剣身が無いのは気のせいだろうか。
すると、真剣な顔つきでずっと口を閉じてケイトの頬を引っ張っていたエレンが口を開いた。