皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第8章 総監の猫 【ロブ・ルッチ】
「そんなのわかるわけがない。でも……君とするよりは…全然気持ち良くなかったよ。むしろ、気持ち悪かった。」
私はそう言った後歩き始めた。すると、腕を掴まれた。
「!…」
ルッチ「…他の男に触れられるぐらいなら…いっそのことあなたを閉じ込めておきたい。」
「……困った猫さんだ。」
私は口角をあげると、彼もまた、口角をあげた。
「…でも別に、恋人じゃないから。もう今後一切、私に近づかないで。」
そうだ。こうやって、突き放しておかないと……怖い。いつか……彼に依存をしてしまうから。自惚れてしまう…。
私は彼の手を振りほどこうとした。でもさせてくれなかった。
ルッチ「なら、恋人ごっこではなく、あなたの本当の恋人になれば、もっと近づいても良いと…?」
「!…」
ルッチ「俺は強情です。1度欲しいと思ったものは何があっても手に入れる。」
「…出来るものなら。」
私はもう1度口角をあげ、今度こそ、彼の手を振りほどいた。