皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第8章 総監の猫 【ロブ・ルッチ】
「…あぁ…。」
首元に刃物で切られたような傷跡があるのを見つけたらしい。
ルッチ「……誰にやられた?」
「!…」
カリファ「っ…。」
カク「…」
フクロウ「チャパ……。」
他の皆も、息をのんだ。それほど目の前に立っている彼からは殺気が感じられた。
「別に…大した怪我じゃないよ。」
ルッチ「…何があったのか言え。」
敬語が外れるほど、今の彼には余裕がなかった。
「…はぁ…昨夜、夜道を歩いているところを海賊に襲われただけだよ。」
ルッチ「海賊?」
「…傷つけられて、襲われただけ。」
ルッチ「!…」
彼の気持ちには気づいている。彼が私に好意を寄せている。
*
ルッチ「あなたを愛しています……あなたに忠実に従い、決して傷つけはしないと…そう誓います。」
そう言われ、手の甲にキスを落とされた。
*
それからは、彼と体の関係になったり、噛み跡を付けられたりなど、"お互いを信用している存在"になっていった。告白の言葉などない、恋人同士の"ようなもの"だ。