皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第8章 総監の猫 【ロブ・ルッチ】
すると、1人の男がソファーから腰をあげた。そして一直線に私のもとへ歩いてくる。
「!…」
ルッチ「…お会いしたかったです。」
そう呟き、私を抱きしめる彼。私は彼に好かれるようなことをした覚えがない。でもなぜかこのように懐かれている。
「…」(相変わらず…直球だなぁ…。)
彼はCP9史上、最も強く冷酷な"殺人兵器"
「…」(何もできずただ命令をするだけなのに…早く私を殺せばいい…。)
そう思っているのに、彼は絶対にそれを実行しない。
スパンダム「や~!悪ぃなぁ!遅れちまった!!ぬわっ!?そ、総監!?」
「…待ってたよ。」
背後で声がして振り向こうにも、彼がいるため、振り向けなかった。
スパンダム「わ…わわっ!す、すみません…!!何が御用ですか!?」
「…書類届けに来た。いなかったから燃やしてやろうと思った。」
それは彼にとって重要な書類だった。
スパンダム「あっ!!ありがとうございます!!」
なんとかして書類を手渡し、ルッチに離れるよう言った。だが彼は離れる気はないらしい。
「…はぁ…。」
ルッチ「…!」
「…何?」
何かに気付いたのか、彼の体が反応するのがわかった。