皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第28章 香水 【サー・クロコダイル】
彼と出会ったのは、私のいた海賊団が襲われた時だった。奴隷として扱われていた私を面白く思ったのか、引き取ってくれて、今は彼の元で使われている。
「…」(クロコダイルさん…。)
持っていたコートを強く抱きしめる。彼は面白半分で引き取ったのかもしれないが、私としては物凄く助かった。彼は命の恩人だ。そしてその時から…好意を抱いている。けれどそれを伝える日はきっと一生来ない。
「…」
クロコダイル「ナツキ。」
「!…っあ…はい…。」(ビックリした……もう寝たのかと思った…。)
クロコダイル「…こっち…来い。」
「え…。」
クロコダイル「…」
私はベッドで横になっている彼のそばに向かった。すると彼は上半身だけを起こし、私の腰に手をまわすと、引き寄せて膝の上に乗せた。
「!…」
クロコダイル「…さっきから何思い詰めた顔してんだ。」
「え…そ、そんな顔してないです…。」
クロコダイル「丸わかりなんだよ。」