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コーヒータイム【五条悟】※修正有

第7章 7


『これ、新しいシャツとズボンは破けてなかったけどクリーニングに出したから返ってきたら返すね、本当にごめんなさい。』

次の日、シャツを拓海に差し出すと受け取りは優しかったけど怒っているのが分かって何も言えず俯いてしまった。

『本当にごめんなさい。』
「シャツとズボンに怒ってない、お前が無茶した事にキレてる」
『ごめん。佳奈子にもめっちゃ怒られた』
「ん、なら俺から言うことないわ、次からは止めろよ」
『うん、ごめん』
「んぶっ!!!!!」
『え?』

謝ってたら突然、拓海が噴き出したので何かと思って覗き込むと肩を震わせて笑っていた。

『な、なに?』
「いや、言おうか悩んだんだけど...例のストーカーと同じ学校の友達から聞いたんだけど、そいつ顔めっちゃ腫らしてたから聞いたんだって!そしたら「○○高のゴリラみたいな男にぼこられた」って!」
『ゴ、ゴリラみたいな男?』
「そう!おまえどんだけスゲェんだよ(笑)」

バレなくて良かったのか良くないのか...
確かに馬乗りになって殴ったは殴ったケド流石にゴリラは酷くないか?
安心とショックが入り交じって複雑な気持ちで居ると、拓海は笑いきったのかスーッと深呼吸をして私の肩に手を置いた。

「まぁ、周りがゴリラって言っても一応、女なんだから無茶はすんなよ」
『拓海...いや、一応ってなんだよ。響かないわ』
「いててててっ」

肩に置かれた拓海の手を指でギュッと摘むと大袈裟に痛がった。

「てか、おまえバイトどーすんの?おじさんに怒られた?」
不思議そうに拓海が聞いてきた。
父には怒られた。カンカンに。
表情には出てなかったが目の奥をギラギラさせて眉間にシワを寄せて静かに怒りを表してた。
滅多に怒らない父だからこそ怒る時が本当に怖いのだ。

『あるよ。今日と明日』
「お前、その顔で出れるの?」
『まーね、まぁでも大丈夫、マスクもあるし』

少しだけ意地悪な顔をしてマスクを付け直す。
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