第7章 7
「ここ少し痣になってるね」
五条さんは鎖骨の当たりに出来た痣をゆっくりと触ってきたので、触られ無いように腕でガードして後ろへ下がった。
『大丈夫、痛くないんで』
「こーゆうのは次の日に痛くなるだって」
『そうなんですか?』
「そーだよ。また硝子に会うんでしょ?しっかり治してもらいなよ」
『はぁ』
治す?また薬を塗ってもらうって事かな?
五条さんの言葉に少し引っかかりながらも返事をすると今度は顔と手を触ってきた。
「この顔どーするの?」
『え?』
「明日はバイト休み?腫れた顔と手でバイトでるの?」
五条さんの言葉にハッとした。
そうだ、、、明日はバイトが入ってる!!
こんな顔でお店に立てない。。。お父さんにも絶対に怒られるし迷惑掛けちゃう!!
どうしようと悩んでたら少しだけ悪い考えが浮かんだ。
『うっ!!』
「うん?」
『痛っ!!いたたたたっ!!』
突然、顔と首の後ろを抑えて大袈裟に痛み出すと五条さんはビックリしてて、私の行動を不審そうに見ていた。
「え?なになに?突然のキモイ行動」
『怪我した所とさっき何かに噛まれた所が突然、痛み出して!!』
「噛まれたって...キスマーク付けただけだよ」
『キッ!!!』
平然とキスマークを付けたと言う五条さんに『キス』なんて言えず、赤面してしまった。
あの刺すような痛みは噛まれたワケではなくキスマークを付けた痛みだったのかと理解した途端に余計に恥ずかしくなって俯いてしまった。
私の反応面白そうに覗き込んできた五条さんに腹が立って彼の胸ぐらを思いっきし掴んだ。
「ぅおっと、なに?」
『...とって』
「は?」
『責任とって』