第7章 7
部屋から出されて、待ったけどなかなか呼ばれず...ドアを開ければコチラに背を向けて電話をしてた。
驚かせようと電話をしているカノンちゃんを後ろから抱きしめるとビックリしたのか身体が上へ跳ね上がった。
面白くてそのままカノンちゃんの後頭部に頭を持たれかけてたら電話から少しだけ聞こえた相手の声が男だと分かった。
俺の事をほっといて電話を切らず楽しげに話してるカノンちゃんにちょっとイラッとして首筋にキスをした。
カノンちゃんも気が付いたのか固まったままだけど、お構い無しに電話をまだ切らないカノンちゃんにキスを続けた。
途中で鎖骨と胸骨の所にアザと傷を見つけた。
怪我して傷を付けて。。。
付けた奴に対する怒りが出てしまったのか少しだけ強く吸い付いた。
カノンちゃんも突然の刺激に『いっ!!』と小さく棘の刺さる声を上げた。
彼女の首に付いた自分の跡を見て少し優越感に浸った。
『ごめん、後でかけ直す』
相手の返事も聞かずに電話を切ったカノンちゃんがすごい目付きで振り向きこちらを睨んでいた。
『何してるんですか!』
「何ってナニ?てか、なんで着替えするだけなのに電話してんの?俺めっちゃ待ってたんだけど」
『連絡きてたから少し電話しただけじゃないですか!そーゆうの本当に止めてください!!』
「...やめて」
『は?』
「やめて下さいじゃなくてやめて」
『な、なに?』
「俺にも敬語じゃなくてタメ口で話してよ。怒った時はタメ口だけど、それ以外もタメ口がイイ」
『...急に言われても』
「なんで?俺たちタメなんだから良くない?敬語とか全然!!仲良く感じないし。敬語やめてくれたら離してあげる」
少し悩んでたけど観念したかのようにカノンちゃんは小さく息を吐いて『分かった。』と言ったので、約束通り離した。
離すとカノンちゃんは安心したのかホッと息を吐いた。