• テキストサイズ

コーヒータイム【五条悟】※修正有

第6章 6


『お、終わる気配がない』

選択教科で出された課題に手を付けるが全く進まない。
単純に課題を理解出来てないから終わらないなら分かるのだがもう一つ要因は分かっている。
夏油さんに言われた言葉が気になって仕方ないんだ。
「絶対に会えなくなる」
なんでだろう?聞き返せば良かったのかな?
聞き返せば教えてくれたのだろうか?
どうして会えなくなるのか...分からない。

気になって気になって進まない。
いつの間にかルーズリーフに五条さんの似顔絵を描いていた。
「絶対に会えなくなる」なんて、彼は月にでも帰ってしまうのか?
ふっとそんな事を思い窓のカーテンを開けてみた。

ジャッと軽快な音を立ててカーテンを開けてみると窓から見えるのは綺麗な月と目の前に五条さん。
.
.
.
五条さん?

カーテンを閉めた。
ここ2階だよね?なんで五条さんが窓の外に居るの?
え、もしかして五条さんに似た誰か?どうしよう、警察呼ぶか?
慌てて色々と考えてたら窓からコンコンと叩く音が聞こえた。

「あけて〜」
とくぐもった声も聞こえる。やっぱり五条さんだったんだ。

『何してるんですか!』
「あは、久しぶり♡」
『久しぶりじゃないですよ!いま何時だと思ってるんですか!しかもここ2階!!どうやって上がったの!?』
「いまは9時でここまでジャンプして上がったんだよ」
『どんなジャンプ力だよ...』

私の部屋の窓は玄関の屋根の上に設置してある。
なんらかの形で屋根に登ったんだろう。とりあえず道から見たら本当に変質者に間違えられるだろう、いったん部屋に五条さんを入れるしかない。

『とりあえず入ってください』
「え?良いの?」
『そこに立たれて警察に通報されたら困ります!!靴ちゃんと脱いでくださいね!!』
「はーい。お邪魔します。」

靴を脱いで窓から器用に五条さんが入ってきた。
あの日以来に会う五条さん。
心臓がすごいドキドキしているのか耳の奥で音が響くから五条さんに聞かれないように胸元にギュッと押し付けて音が漏れないようにした。
/ 154ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp