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コーヒータイム【五条悟】※修正有

第3章 3


「武笠さん、俺たちも行こうか」
『あ、はい。』

夏油さんが声を掛けてくれて、やっと私達も歩き出した。
何を話せばいいのか...会話の引き出しが少ないので、無言で2人で歩いている。こうゆう時に佳奈子のトーク術が本当に羨ましく思う。無言がとても気まずい。

「武笠さんはさ」
『はい!』
「ごめん、びっくりさせたね(笑)悟とどんな話をするの?」
『ど、どんな話?』

夏油さんの突撃の話のふりに考えてみたが五条さんとの会話に内容がある話をした事が無さすぎて答えられずにいた。

『まだ五条さんと会ったの数える程度なので、ほとんど話らしい話をした事がなくてですね...』
「あ、そうなの。じゃあ悟がこの前、誕生日なのも知らなかった?」
『誕生日?』
「誕生日」
『えっと...いつ?』
「12月7日」

夏油さんの突然の爆弾発言に言葉を失った。
12月7日...私を家まで送ってくれた日だった。
まさかの誕生日なんて...あまりの衝撃に開いた口が塞がらないでいると夏油さんが少し考えて、何か思い付いたらしく「紙とペンを貸して」と言ってきたので付箋とペンを渡した。

「実は俺たちも忙しくて悟の誕生日祝えてないんだ」
『あ、そうなんですね』
「そう。だからさ、武笠さんも一緒に祝って欲しくて」
『はぁ』

彼の意図が全く読めずにいると、何かを書いた付箋とペンを返された。
付箋には「夏油傑090...」と携帯の番号が書いてあった。

「サプライズでお祝いしたくて計画立てたいから今日の夜、電話くれないかな?」
『サプライズですか?』
「そう。ケーキセット代の働き、楽しみにしてるよ」

彼は屈託の無い笑顔で言ってきた。
流石、五条さんのお友達。タダじゃ帰さない辺りが本当に五条さんのお友達なんだろうなって感心してしまった。

『分かりました。何時頃にお電話して良いですか?』
「22時過ぎなら大丈夫だからヨロシクね」
『はい』

そう言うと「俺、用事あるから」と言うので夏油さんとは、解散した。
私の手元には綺麗な字で書かれた名前と電話番号。
22時がくるのが億劫だな...テスト明けの開放感で嬉しいはずなのに五条さんの不機嫌といい夏油さんの計画に有無言わさず無理矢理付き合わされたりと心と頭がぐっちゃぐちゃで大きな溜め息が出てしまった。
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