第3章 3
「悟くんと傑くんはどこ高なの?」
「○○高だよ。俺たちもテスト期間中だったんだ。」
傑が非術師対応のマニュアルで回答してるとカノンちゃんの友達は「すごーい」と手を叩いてキャッキャ喜んでて、カノンちゃんは傑と友達の会話をあまり興味無さそうにしてたので、メニューを見ながら机の下からカノンちゃんの手をツンツンと突っついてみた。
突然の感触にビックリしたのかカノンちゃんはビックリした顔でこちらを見た。
「あのあと無事に家着いた?」
『あ、はい。ありがとうございました。』
「良かった。カノンちゃん走って行くんだもんモーリス・グリーンかと思った。」
『馬鹿にしてます?』
「褒めてんだよ。何頼むか決めた?」
ベルを鳴らしながらそう聞くとカノンちゃんは『決めました。』と言って、各自各々で店員に注文を伝えた。
注文した物がそれぞれ届き、話もそこそこ食事をしていると
「ねぇ!2人とも連絡先教えてよ!」
カノンちゃんの友達が携帯を片手に聞いていた。
正直、面倒臭いし教えたくないけどカノンちゃんの連絡先をゲットできるのではと思い期待を胸にダルそうにカノンちゃんを見ると携帯すら出さずに紅茶を飲んでいた。
「ごめん。俺たち実は携帯いま先生に没収されて無いんだよ」
「え!うそー!」
「本当に。テスト中に鳴っちゃって没収されたまんまなんだ。」
「え〜」
傑が彼女に連絡先を教えまいと理由を無理矢理作り彼女も不満そうにしてたが彼女の携帯がタイミング良く震えると彼女は携帯をいそいそと確認しだした。
「あ!ヤバい!」
『なに?どうしたの?』
「彼氏から!いま駅に居るって!わたし行くわ!」
『そうなの?じゃあ私も出るよ』
彼氏から連絡がきた友達とカノンちゃんが片付けをしだしたので眺めてるとカノンちゃんの友達が俺を見て笑顔で
「悟くん、駅まで送って。」
なんて調子のいい事をほざいてきた。