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コーヒータイム【五条悟】※修正有

第2章 2


「カノン、さっき一緒に居たの...彼氏?」
『ンぶっ!!』

一頻り私が話して、会話が落ち着いた途端に母がニヤニヤしながら聞いてきた。

『なにが!?どこが!?』
「お母さん、窓の外から見えちゃった〜」
『え!?嘘でしょ!?』

まさか母が窓から見てるとは思わず突然の事でパニックになり、マトモな返事を返せずにいると母はニコニコしながらコッチの返事を待っていた。
一呼吸して、凄い音を鳴らしてる脈を落ち着かせようとする。

『...違うよ。あの人はお店のお客さんで、たまたまそこで会ったの。』
「ふ〜ん、そっか。」

半分、本当。半分、嘘を織りまぜて歯切れ悪く答えると母はそれ以上、突っ込んでこなかった。

「綺麗な髪の色をしてたわね。」
『そうだね。』
「どんなお客様なの?」
『え?うーん...なんだろ、凄い嫌な事を言ってくる人。』

母の質問にまだ数回しか会ってない彼との会話を思い出すが、とてもじゃないが褒めれる思い出すが1個も無いので嫌な言い方をしてしまう。

『変な人なの...私を女の子扱いしてくるの...おかしいよね』
「あら、そうなの!」

歯切れの悪い言い方をしてしまい気まずくなって自傷的な事をついつい言ってしまうと、母は少し驚きつつも
「とても素敵な人ね」
と微笑みながら言ってきた。

『どこが?お母さん趣味悪すぎだよ』
「えー!そんな事ないよー!お父さんは素敵だもん」
『はいはい』

母の父に対する惚気を適当にあしらいながら窓の外をチラッと見ると冬は日が沈むのも早いから外が段々と暗くなってきてた。

『そろそろお母さん夕食の時間でしょ、帰るね』
「ありがとう。もう暗いし気を付けて帰るのよ」
『大丈夫だよ。また帰り着いたらメールするね』
「うん、お願いね」

母から預かった荷物を持って、おやすみの挨拶をして部屋を出た。
正面玄関から外に出ると病室の温かさで温まった体を一気に冷やす冷たい風が吹いて、外は暗くなっていた。

『さむーっ早く帰ろっと』
「おい」

荷物を持って歩きだそうとした瞬間に後ろから低い声が頭の上から降ってきて、ビックリしすぎて肩が跳ね上がった。

「もう、終わったの?」
そう声を掛けてきたのは鼻の頭を真っ赤にした五條悟だった。
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