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コーヒータイム【五条悟】※修正有

第13章 11


夏油さんが建物に入ってどれくらいの時間が経っただろう。
スーツの女性の携帯が鳴って、慌ただしくなり電話が鳴ったり、電話を掛けたり...
何か大変な事が起きたんじゃないかと心配になり、スーツの女性が電話してるのを横目に建物へと走った。

小高い坂道を登ると廃墟の入口が見えてきて、入口の前に夏油さんともう一人、知らない人がいた。
2人の足元には一緒に肝試しに来てた私の友達が横たわってた。

『佳奈子!!』
倒れてる親友へ駆け寄ると佳奈子から小さな規則正しい呼吸が聞こえた。

「大丈夫。みんな寝てるよ」
夏油さんがそう言うので、周りを見るとみんな確かに規則正しい寝息を立ててぐっすり寝ていた。

『なんで、みんな寝てるの?』
「...とりあえず、みんな私達が病院へ連れて行くから、カノンは彼と一緒に先に帰って」
『え、でも!』
「こんばんは!!」
夏油さんが私の肩を掴んで回れ右をして離れようとするからそれを避けて友達の側へ行こうとするとそのやり取りを黙って見てた黒髪の男子が大きな挨拶で遮ってきた。

「灰原雄です!ここは夏油さんに任せて大丈夫なんで、僕が家まで送りますね!行きましょう!」
『でも』
「大丈夫です!僕、強いんで」
突拍子のない灰原さんの言葉と満面の笑みで言葉を遮られ、不安な気持ちは薄れないけど灰原さんの笑顔とそんな灰原さんを優しく見る夏油さんを信用してみようか。。。

『分かりました』
「それでは、行きましょう!」
灰原さんが「夏油さんまたあとで」と言って、ズンズンと歩いて行くので慌てて、夏油さんに会釈だけして後を付いていく。

「カノン、また明日」
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