第13章 11
チュッとリップ音と共に五条さんの唇が離れて、ゆっくり息をしよえと口を少し開けた瞬間にまた五条さんの唇が触れて、薄く開いてた口に五条さんの舌が入ってきた。
初めての事でビックリして五条さんの肩を押し返そうとしたがビクともしない。
『んんッ、ふぁ』
くちゅくちゅと卑猥な音が耳に残る。
五条さんの舌が固まって動けないでいる私の舌に絡まってくる。
どうしよう、何が起こってるのか分からずに五条さんに流されていく。
長い長いキスに頭がボーッとしてきたら腰が少しヒヤッとした。
服が捲られて五条さんの手が服の中に入ってきた。
突然の事で慌ててキスの合間に口を離した。
『待って、待って!なに?』
長いキスのせいで息も絶え絶え。
「んー、大丈夫。」
『大丈夫じゃない!手を離して!んっ...はァ』
首に触れる五条さんの唇がくすぐったくて自分から変な声が出た。
漏れる声が初めて聞く声で耐えられず口を手で抑えてしまった。
「声抑えんな。あ!でも大きい声出すと親にバレるけど」
『やっ、めてぇってば!んァッ』
首や鎖骨にキスをされて首筋を舌先で舐められて思ったより大きな声が出て親にバレたらと焦って目と口をギュッと閉じたらタイミングよく下着のホックが外されて胸周りが楽になった。...ヤバい!!
『ま、待って!!』
“ニャーン”
ドアの向こうから聞こえる鳴き声とドアを小さな爪で引っ掻く音で五条さんの手が止まった。
五条さんの手が止まった隙に五条さんに組み敷かれてた身体を隙間から抜け出して慌てて下着を止めてドアを小さく開けた。
ドアの隙間から小さな猫がこちらを見上げて大きな高い声で“ニャーン”と鳴いた。
『ワタル、おいで』
通れるように開けてあげると軽快な足取りで部屋へ入ってきた。
五条さんは部屋に入ってきたワタルをジト目で見ていた。
そんな五条さんにはお構い無しにワタルはベッドによじ登った。
「ワタ子〜なに邪魔しにきてんだよ」
“ナーッ”
『ワタルです』
「だってメスだったんでしょ?ワタ子じゃん。」
『いいんです。ワタルで!』
ねーっと言いながらワタルの顎をかいかいと撫でてあげると気持ち良さそうに目を細めてゴロゴロと喉を鳴らした。
さっきまでの緊張が一気に緩んでった。