第10章 9※従兄弟/モブ女/出有り。
1番近い動物病院...少し離れてる!!走れば行けなくはない!!
でも走ったら揺れるかな?タクシー?
ダメだ、そこ迄のお金が無い。使ったら病院に払えなくなる。
中を気にしながら走るも猫の声が聞こえない。
不安になりながら急いで病院へと向かう。
「Hey!彼女」
声を掛けられた方を向くと黒塗りの車から五条さんが窓を開けてこちらを呼んでいた。
いつの間に!?てか、その車なに!?
「乗って」
『え、でも「早く、猫死んじゃうよ」
そう言われると何も言い返せず言われた通りに五条さんの隣へ座った。
運転席にはスーツの男の人。五条さんのお父さん?お兄さん?
不思議に思っているとスーツの人に「動物病院行って」と一言伝えるとスーツの人は「分かりました」と返事をして車を出した。
五条さんとスーツの人の関係性が分からず固まっていると五条さんは気にせず携帯をイジりだした。
一----...
「お大事に」
『本当にありがとうございました。』
優しい先生で良かった。
子猫の事をしっかりと見てくれて処置もしてくれた。
薬も出してくれて、お代いくらになるんだろうとドキドキしてたら「助けてくれたからイイよ」と言ってくれた。
ダンボールで猫はペットボトルのあんかの横でミルクをお腹いっぱい飲んだからか落ち着いて寝てくれてた。
その間、五条さんはずっと横で見ていた。
「終わった?もう帰れる?」
『あ、いや、ちょっと親に連絡します。五条さん、ありがとうございました。先に帰ってて下さい。』
「まだ帰らないなら俺も待つ。」
親に電話をすると母は少し怒ったけど父と準備しとくから気を付けて帰っておいでと言ってくれた。
電話が終わると五条さんは「帰ろう」と言って、また車で送ってくれた。
家の前でお礼を言って、車を降りると五条さんも当たり前のように車を降りて家に上がってきた。