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【鬼滅の刃】あかいえにしは ゆめをみる。

第2章 柱〈前〉


言葉を詰まらせた。そんなこと言われても…。

「まぁ、貴女にわかるわけないですね。すみません、少し意地悪しました。」

「…随分たちの悪い意地悪ね。」

ふふ、と笑う胡蝶さん。…誤魔化したな。

「煉獄さんが近くにいてよかったですねぇ。」

「あ、話しかけてきてたの。煉獄だったの?」

「はい。不死川さんに伝え忘れたことがあったそうですよ。」

それで鬼の気配に気付き、血鬼術にかかった不死川さんを見つけ安全な場所に運んでから私の元に来たと。

「…鬼の気配って何。」

「鍛錬を積めばへっちゃらです。」

「言ってる意味が分からないのだけれど。」

ちょっと羨ましいな。私もほしい。

それから私はここに運ばれまるまる二日間寝てたと。ううう…分からん!私鬼への理解とか皆無だからぁー!

「そんなことより、不死川は?」

「縁側にいらっしゃいますよ。どうやら動けなくなる血鬼術のようで…もうすぐ完治ですが。」

「血鬼術って治るの?」

「はい。日光を浴びれば。」

太陽無敵じゃないかな。人間は一生太陽追いかければいいと思う。出来ないわけだが。

「不死川のところに行っても?」

「はい、重傷でもないですし。」

お礼を言って縁側へ歩く。もうお昼なのかお日様が高い。ああもう、貴重な二日間を無駄にした。

「…あ。」

不死川発見。なんか必死に手を動かしてるぞ。リハビリみたいなもんか?

「おはよう。」

「な…おォ。」

手を動かすのに夢中になっていたのか急に声を出した私に吃驚したようだが、すぐに返事してくれた。二日前不死川さんがしてくれたみたいに横に座る。

「血鬼術、もう平気なの?」

「体に害があるわけじゃねェ。所詮雑魚鬼だァ。」

「はは…そんなん言える貴方が羨ましいわ。」

うんほんとに。ほんとに。乾いた笑いを零して半目になる。私は本気で死を覚悟したというのに。やっぱりすごいんだな柱って。

「悪かったなァ。」

「…んー、許さないわ。」

守れなくてって言いたいのか。それに関しては本当にそうだぞ。認めるまで絶対許さねぇ。

「そうかァ」

「あ、許したわけじゃないからね。次はちゃんと守りなさいよね。」

「次ってなんだよォ…」

「次は次よ。」

太陽のせいかすごくほのぼのしてるから不死川さんも私もなんというか覇気がない。いいや、明日から本気出す。
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