第1章 理想のペアVSはるか博士の発明品
チェストプレスAは齋藤コーチを離し、徳川を捕らえていたチェストプレスBも彼を離し、丸井を追いかけ始めます。
「取扱説明書に書いてあったのはやはり、そういうことですか。錦小路はるか博士とやらの発明のチェストプレスは人間の感情が少しあると。だから、丸井くんは奴らを……」
「木手くん、そんなこと言っている場合かい?」
「今度は丸井くんが危ないぞ」
齋藤コーチと徳川に言われ、木手はやれやれ顔で走り出しました。
木手が外に出たところ、高校生何名かの合宿所のメンバーに行き会い、丸井がどっちへ行ったかたずねます。6番コートの方へ向かったことがわかり、木手がそこまで行くと、テニスコートに丸井とチェストプレスAとBがいました。
「おーい、キテレツゥー、こっちだー」
と、6番コートから丸井の呼ぶ声が聞こえ、木手もコートに入ります。
「ここにチェストプレスたちを連れてテニス勝負すること。上手くコートに誘えましたねぇ」
「もう相手にはオレたちが勝ったら、みんなに危害を加えないことって言っておいたから。な、約束出来るよな」
丸井がチェストプレスAとBに振ると、うんうんと人間がする動作みたく頷きました。